9月27日Tweet「ただし語学力上の制約があるので…」への自註

Twitterにこもって全然更新してないものだから、どうすっかな〜このブログな〜と思い、世の中にはTweet垂れ流してるだけのブログもあるけど、それはTwilog使ってるからもういいし…とか考えるうちに、とりあえずは補足が必要なTweetに自註を加える場にしようと決めたのでありました。
で、その1回目。



かぎ括弧内の引用はどちらもWikipediaの高津春繁先生の記事にある「逸話」の節で挙げられている文献から。


前者はこれです。

そのうえ、高校の教師をやっていた時、同時に旧制の東京大学の大学院に籍をおいて、指導教官をお願いしたのが高津春繁先生なのだが、この高津先生がまたたいへんな探偵小説ファンで、なにしろ京都へ行くと英語の探偵小説が片道に一冊ずつ要るからねという先生で、ある時大岡昇平が高津宅に現れて、読んでばかりいないであなた自身もお書きなさいと言ったと、半分嬉しそうな、半分迷惑そうな顔をして先生が言われたのを覚えている。


(柳沼重剛・著『語学者の散歩道』研究社出版asin:4327450863/1991、6〜7ページより)

ただWikipediaでは、この文献について(10月1日午前1時現在で)「新版は岩波現代文庫」と書かれているのですが、これには問題があります。というのも、僕も最初は岩波現代文庫版を見たのですが、どうもそれでは削られてしまっているようで、引用した部分が発見できませんでしたから。参照する際には、単行本版を入手しましょう。

語学者の散歩道 (岩波現代文庫)

語学者の散歩道 (岩波現代文庫)


後者の引用。

それに、絶望的におできになる先生方がいらっしゃった。古代ギリシャ語の先生だと思っていた方が三百頁もあるロシア語の本を三日ほどで読みこなして、「ねえ、君、一八六頁の例文おかしいね」とかいわれると、その本を読むだけでも一ヵ月は必死だったが、やっと読み上げてその先生のところへ顔を出すと、「あれねえ、この方がもっと面白いよ」と、別の本を差し出されるのである。


千野栄一・著『外国語上達法』岩波書店岩波新書>/1986、3ページより)

この部分について、Wikipediaでは(10月1日午前1時現在で)「この『先生』が高津春繁である」と断定しているのですが、うーんこの「要出典」という気がします。
まあチート並みの語学力すぎて、他の人でありえないんでしょうけどもね。

外国語上達法 (岩波新書 黄版 329)

外国語上達法 (岩波新書 黄版 329)


ちなみに僕はこのTweetのために確認するまで2つの逸話を混同し、東京−京都間往復でロシア語の本を一冊読んでしまったと誤って覚えておりました。
そこまで絶望的ではなかったということで。いや、語学力絶無の僕にとっては、正しい逸話で十分絶望的なのですが。


「ぼくにはとてもできない」の元ネタはググればすぐ出るので省略。

Oh!レコナイト

QR13年2月タイムテーブル


昨晩のレコメン!にDJのりさんと関係の深い先輩・伊集院光さんが登場しました。ちゃんと起きていられるか怪しかったので僕は録音してきょう聴いたのですが、いやあ、さすが伊集院さんはすごいなあ…。
伊集院さんの文化放送出演は09年以来だそうです。例のニッポン放送との喧嘩別れの話も出てきたので、話題の上では在京キー3局そろい踏みということで。
ちなみに、来週は聴取率調査期間になるのでよろしくです。


(画像は、文化放送2月タイムテーブル)

アリスティッポスSOS

共和政末期ローマ政界&文壇の下半身スキャンダルについてレポートを書いていたら、いつの間にか2月になってしまいました。


そんな僕ですが、外を出歩くときにはストイックな文献学者のふりをしているので、電車の中でFXの本とかマンガとか読んでいる俗っぽい乗客たちを尻目に、「生命ある不朽の書を少数者の書斎と研究室とより解放して街頭にくまなく立たしめ民衆に伍せしめる」*1岩波文庫を開くのです。
ところが、その日開いたペトロニウス・作、国原吉之助・訳『サテュリコン』(岩波書店岩波文庫>/1991)を読み進めて、僕は(アカン)と思いました。これ、官能小説やないか。


サテュリコン―古代ローマの諷刺小説 (岩波文庫)

サテュリコン―古代ローマの諷刺小説 (岩波文庫)


有名な「トリマルキオン(トリマルキオ)の饗宴」の場面なんかは別にいいんですけどね。その直前のシーンはというと、プリアポス神殿の女祭司たちが自分たちの秘密の祭儀(これもエロ関連っぽいのだが…)を見てしまった主人公一行の口を封じるために乗り込んできて、何をしてくるのかと思ったら、そのまま乱交へ突入という、いかにもそーいうストーリーでありそうな展開。
こうなるともう、僕は岩波じゃなくてフランス書院マドンナメイト竹書房ラブロマン文庫を読んでるのかと…。


言葉にしか興味のないような顔をしていたにも関わらず、いきなり快楽にぎばさっと直結してしまったわけでありますが、じゃあ言葉の中に引きこもっていれば純潔を守れるかというとそんなこともなくて、言葉そのものの持つ快楽だけでおかしくなっちゃえるのもまた事実なのであります。
それを感じさせるのが例えば、「その瞬間いきなり/ぎばさっと脇腹突かれて/つい直結。」「直結の虹」より)などというナンセンスでキモチイイ行がたくさん詰まった疋田龍乃介・著『歯車VS丙午』(思潮社/2012)という詩集です。


歯車vs丙午

歯車vs丙午


現代詩手帖の「新人作品」欄(=投稿欄)に「直結の虹」が載っている*2のを見てから、頭の中がすぐ直結してしまうようになったのですが、こうして詩集でまとめて読んでみるとまさに、「こんな疑いようのない楽しい喜悦/感じちゃってもいいのかしら」「ハニーシロップ・オン・ザ・ロード)。…もちろん、いいんです!(by川平慈英
表題にもなっている「歯車VS丙午」終盤のプロレス実況的ハイテンション(「丙午が跳びはねる!/歯車が乱反射する!/丙午が食べる!/歯車が消化される!」)から、次の「豆腐慈雨」へのチェンジオブペース(「かわいた畑の穴にでも/頭脳をゆるく突っこもう」)なんて、なんとも見事です。


ただ、その次に置かれてトリを任されている「直結の虹」は、最初に読んだ時と印象が違いました。

直結に疲れた人たちは
携帯電話を畳の上で丸め込み
念仏を唱えて直結を燃やし始める

ぬわああああん疲れたもおおおおおおおおおん!
快楽には体力がいるからね、しょうがないね。


こうして「直結に疲れた」あと、「迂回して虹を越えてほしい」という祈りの言葉で詩集全体が閉じられます。
快楽主義をエピクロス流に調整してアタラクシアの境地に達してしまっては、官能小説も詩も書けなくなってしまうわけで、じゃあどうやって「迂回」するかというのが、モノを書こうとする人にとっては切実なことなんじゃないかなあという、快楽の領野を踏み越えた解釈へ誘われてしまうのでしたが、

その瞬間いきなり
ぎばさっと脇腹突かれて
つい直結。

*1:岩波文庫巻末「読書子に寄す ―岩波文庫発刊に際して―」より

*2:2011年3月号

新しい酒を古い革袋に〜『競馬展望プラス』讃

チャーリー・ブラウン


インフルエンザにかかって今週は1回休みでした。
すばらしい新年の滑り出し。


昨晩『競馬展望プラス』(関東版/チバテレ、テレ玉:土曜21時30分〜22時、tvk土曜24時30分から25時)を見ていて、これなかなかいい番組だなと改めて思ったのでテキトーにほめてみましょう。


長岡一也さんと「落ち武者」柏木集保さんが並べば、昭和の薫りを2010年にまで伝えていたあの中央競馬ワイド中継』を思い出さざるを得ないのですが、そのお2人がコメンテーターおよび解説者として登場するこの番組。どの時間帯にも山師がうじゃうじゃたむろするテレビ放送という鉄火場で、他のプログラムにはない上品な雰囲気を漂わせております。
予想の際にも過去の対象レースの名シーンなんかを振り返ったりして、大人の余裕たっぷり。そしてこの番組の特徴は地方競馬情報が充実していることでして、公営の聞いたことない(失礼)重賞の展望とかを長々とやってくれるのがまたなんとものどかです。



去年からJRAのインターネット投票システムで地方競馬の馬券が買えるようになったために、JRA単独提供のこの番組でやたら地方競馬が推されているのでしょう。だからこれは、意外にも新しい時代を反映した内容なのだということ。
新しい酒は新しい革袋に、と言いますが、インターネット経由で全国どこにいても地方競馬を簡単に楽しめる新しい時代を、古き良き番組の雰囲気に注ぐのもまたいいものです。


新しい酒を古い革袋に。
特にtvk民は、1つ前の枠の『俺修羅』でわさわさした心を落ち着かせられると思うよ!
だから、これ以上の地方競馬の廃止はやめてくれよ…(絶望)
3月末までに1度福山へ行ってきます。

含羞のハガキ職人

2013中山新春JS馬券


きょう行われた障害競走の特別戦新年1発目「中山新春ジャンプステークス」は、同レースで一昨年、昨年と2年連続3着に入っていたハクサンが、今年は2着に5馬身差をつけて快勝しました。
以下、鞍上・石神騎手のコメント。

出遅れてしまいましたが、じわっと上がっていけ、勝負どころでの手応えも十分でした。早めのスパートはイメージどおり。中山のタフなコースが合いますよ。この馬でようやく勝ててうれしいです


(「競馬ラボ」http://pc.keibalab.jp/より)

いままで障害で31戦して勝利は1つだけ。しかし2着8回、3着6回、4着3回、5着2回とずっと健闘してきました。入障後の主戦は一貫して石神騎手だったにも関わらず、唯一の勝利(2010年11月21日東京障害未勝利)が五十嵐騎手に乗り替わってのものでしたから、「この馬でようやく勝ててうれしい」という感想もむべなるかな。
かく言う僕もきょうはハクサンと心中覚悟で馬単1着ながしを買って応援していたので、レースとしては3度目の正直、人馬のコンビとしては実に26度目の正直となる勝利に、ほとんど目を潤ませるほどでした。


去年馬券を当てたのも、シゲルジュウヤクが昇級後5着、4着、3着、3着、2着、4着と健闘し続けてきた末に挙げたオープン初勝利のとき(7月8日中京オープン)ですし、僕は微妙に足りないけど健気に走り続ける善戦マンというのが好きなのです。
これはアレです、ホームランバッターではなく、バント職人に自己投影してしまうのと同じ気持ちです。生来のスターではないけれど、地道にやっていれば自分もいつかヒーローになれる日がくるかもしれないという淡い期待。
実際には、報われるまでひたむきな努力を続けられるということ自体がすでに一種の才能なんだと気がつくわけですが、それでも陽の当たらない場所にいることを自覚する人(そしてそれはおそらく殆ど全ての人)にとって職人的なポジションというのはひょっとすると手が届くかもしれない夢であり続けるでしょう。


そんなわけで、栄光のスポットライトの中心に自ら躍り出ようとしないのが職人なのだと思いますが、するとハガキ職人というやつは実に因果な存在ですね。持て余しぎみの自意識をハガキにこめてラジオや雑誌に送りつつ、しかしどこまでいっても名誉欲に身を任せてしてしまうことはできない。だって、彼or彼女はあくまで「職人」なんですから。
ハガキ職人」という言葉が持っているはにかみの表情、憧憬と含羞の入り交じった色彩を、僕は好ましく思います。


長田悠幸、町田一八・構成協力『キッド アイ ラック!』1巻(スクウェア・エニックスヤングガンガンコミックスSUPER>/2012)は、お笑いなんて縁のなかった少年が、訳あって有名ハガキ職人のクラスメイトに弟子入りして大喜利の道を目指すという、どのジャンルに分類したらいいのかよく分からん漫画なんですが、このハガキ職人のクラスメイトというのが、周りにはそれを隠している地味なメガネっ娘でありまして、恥じらいっていいよね、と思わせるに十分なキャラクター造形なのです。
ちなみになんでこの女の子がハガキ職人だと主人公に知られてしまうかというと、放課後の教室で2人きりのときにカバンからラジオネーム入りのハガキが出てきちゃうからでして、「もし…ハガキ職人であることがみんなにバレたら…私…もう…恥ずかしくて学校に来られない…」(109ページ)とか言っちゃってるし、これ、クラスで言いふらしちゃうよって脅せばもっと恥ずかしいことを(以下自主規制)
いやだって、かわいい女の子も自分と同じハガキ職人をやってるっていうのは、これはこれでなかなかグッとくる妄想なわけですよ。三流どころか四流、五流投稿者やってた僕はそう思うんだけど…え、そうでもない?

キッド アイ ラック! (1) (ヤングガンガンコミックススーパー)

キッド アイ ラック! (1) (ヤングガンガンコミックススーパー)


さて、『キッド アイ ラック!』の掲載誌であるヤングガンガンには以前「ヴィン魂」という投稿コーナーがありまして、今は(こんな漫画やってるのに)終わってしまってもうないのですが、いつの間にかそこで採用されたネタをまとめた本が出版されていまして、僕も多少投稿していたもんですから、知らないうちに2、3がその本の中で取り上げられておりました。


ヴィン★セント秋山・編、金子ナンペイ・編・絵『偉人の条件』(アスペクト/2012)

偉人の条件

偉人の条件

とはいえ含羞こそがハガキ職人気質ですから、ぜひぜひ見てくれとは申しません。
お暇なときにふと気が向いたら、この本をほんのちょっとだけ開き、横目でただちらっと覗いて頂けるだけで望外の喜び、身に余る光栄でございます、はい。

『め江戸かふぇ』、『業界用語の基礎知識』感想

新年から締め切りというものとの全面戦争に巻き込まれまして更新止まってました。


さて、きょうは『よってこ てんてこ め江戸カフェ』(サンテレビ『業界用語の基礎知識 壇蜜女学園』(テレ玉ほか)初回の感想をちょっとだけ。
http://d.hatena.ne.jp/nise-jukensei/20121228http://d.hatena.ne.jp/nise-jukensei/20130102参照)


『め江戸かふぇ』は強烈に出オチでした。冒頭、岩に荒波が打ち付ける海からサンテレビのキャラクター「おっ!サン」が昇ってくるという、つまり東映映画のオープニングのパロディから始まりまして、なんでも東映京都撮影所で撮影したそうですね。(一応)時代劇ですから。
みもりんかわいいよみもりん。一方、め江戸かふぇの店員さん役の皆さんは、どこがとは言わんがちょっとリアル過ぎんよー。
単発の特番ですが、これ何か今後の展開とか考えているんですかねえ?


『業界用語の基礎知識』。壇蜜さんおもしれーわ。それ以外の有象無象の皆さん、申し訳ないけどおもんねーわ。
というか本当に低予算の番組ですね。番組メインテーマである業界用語の知識はロクにセットもないスタジオでの口頭説明で、最後にそれまでと関係ない謎の壇蜜ロケコーナー。ってか、この最後の部分必要か?なんだかテレ玉15分限界説(http://d.hatena.ne.jp/nise-jukensei/20111102)の信憑性が自分の中で高まってしまいました。
まあでも、見られない番組ではないと思います。


というわけで、本日はこの程度であっさりと。

13年1月改編首都圏トライアングル加盟3局新番組

TVS・CTC13年1月タイムテーブル


久々に箱根駅伝中継に復帰した文化放送の砂山圭大郎アナ、芦の湯の実況ポイントで待機するも、ほとんど出番が回ってきませんで、やっと喋らせてもらったと思ったら城西大が途中棄権したというレポート…これはあまりテンションが上がるものではありません。
というか中大とあわせて2選手が5区で競走中止って、山登りどんだけ危険なんだよ。箱根路も高速馬場に魔改造されてしまっていた…?


さて、tvkテレ玉、チバテレの1月新番組をご紹介いたしましょう。



『業界用語の基礎知識 壇蜜女学園』
群馬テレビ・とちテレ・テレ玉・チバテレ・tvk:火曜25時〜25時30分(1月8日スタート)
ひかりTV:水曜25時15分〜25時45分(1月9日スタート)


壇蜜さん初の冠番組です。出演者は他に芸人のイマニヤスヒサさんなど。
「5いっしょ3ちゃんねる」加盟各局とひかりTVの共同制作ですが、「企画」としてテレ玉の遠藤圭介さんがクレジットされており、同局主導っぽいです。


『AKB0048』
tvk・チバテレ:土曜25時〜25時30分(1月5日スタート)
テレ玉:日曜23時30分〜24時(1月6日スタート)
ほか各局で放送


「next stage」という名の2期がスタートします。



『お伊勢さん』
tvk:1月4日20時〜20時55分(第1回放送)
テレ玉:毎月第2火曜20時〜20時55分(1月8日スタート)
チバテレ:毎月第2金曜19時〜19時55分(1月11日スタート)
ほか各局で放送。


伊勢神宮式年遷宮特別企画として三重テレビが制作するようです。全10回予定。


…以上こんな感じです。
あしたは箱根駅伝復路!