『アグレッシブですけど、何か?』感想

前回、島についてグダグダ書きましたが、そういえば『犬飼さんちの犬』も「鳥ヶ崎島」という離島にあるスーパーが舞台だったのでした。
「だった」というのは、きのうtvkで見た第6話で、小日向文世さん演じる主人公がすでに本社に戻っていたからなのですが、さあこれからどうなるか?
『犬飼さんちの犬』は東名阪ネット6加盟各局ほかにて放送中です。


さて、1月からチバテレビにて『アグレッシブですけど、何か?』(木曜25時〜25時30分)というバラエティ番組が放送されています。
制作は広島ホームテレビ。関東でのレギュラー放送はこれが初めてのようですが、現在すでに全国13局ネットとなっており、「日本一のローカル番組を目指す」などと称している点を見ても、『水曜どうでしょう』に代表される昨今のローカル・バラエティの流れの中で捉えるべき存在でしょう。


しかし、以上のように予習してから実際にこの番組を見てみると、大いに違和感がありました。
番組は、ロケのVTRと、そのVTRを見てコメントするスタジオ収録部分とにより、一種の枠構造をとっています。
普通のバラエティ番組では、こうした枠構造をとる方がむしろ一般的でしょう。
しかし、ローカル・バラエティでそうしている番組はあまり思いつかない。
水曜どうでしょう』(HTBは、(総集編以外)ロケ一本やり。同じ北海道発のブギウギ専務』(STVもオール・ロケ。走る男』シリーズ(東名阪ネット6ほか)だって、やっぱりロケのみ。sakusaku』(tvkはスタジオで喋ってるだけだし、『玉ニュータウン』(TVSも同様…と、こんな具合です。
もともとは、かけられる予算や時間、手間の制限から、枠構造が断念されたのではないかと思うのですが、それがそのままローカル・バラエティにおける規範ないし文法になってしまっているため、『アグレッシブですけど、何か?』の枠構造に違和感を持ったものと思われます。


ではそもそも、ロケなどのVTRをスタジオ収録で見るという形の枠構造にはどんな意味があるのか。
たとえば、スタジオ収録に多くのタレントを出せば、そのそれぞれのファンが見ることで視聴率を伸ばせるといった理由が思いつきます。
しかし、それだけではつまらないので(笑)、ここでは別の考え方を提案したいです。
こうした枠構造は、同じVTRを一緒に見ることによってスタジオとお茶の間(古い言葉だ)とのあいだに疑似的な共同性がうまれることを狙っているのではないでしょうか。
そして、さらに踏み込んでみるならば、“最近のテレビはつまらない”という言説の裏には、こうした疑似的な共同性が信じられなくなったこと、あるいは膨張ゆえに希薄になってしまったことがあるのではないでしょうか。


ここまで考えて、僕は戦国鍋TV』(tvk、CTC、TVS、SUN)のオープニングとエンディングを思い出します。
オープニング、エンディングとも、暗いお茶の間でただ一人戦国武将風の男が番組を見ている画…。
ちと穿ちすぎな気もしますが、疑似的な共同性の滅亡が、この枠構造ならざる枠構造に表現されているように感じられるのです。


以上でヨタ話はおしまい。
さて、これもローカル・バラエティの系譜に加えられるべきだろうテレバイダー』(MX)の復活版『ニコ速60』http://d.hatena.ne.jp/nise-jukensei/20110130参照)は、第2回をきょうの22時から放送するようです。
また、『アグレッシブですけど、何か?』のスタッフには、「構成」として楽屋ニュースさんが参加しているのですが、もともとオールナイトニッポンハガキ職人であり、(にも関わらず)文化放送で作家としてのキャリアをスタートさせた楽屋さんとは切っても切れない関係にある関東のラジオ界は、来週がレイティング(聴取率調査)週であります。
皆さま、文化放送をどうぞよろしくお願いします。