欧米の文化を研究中…

今年度入った大学院で所属している専攻名が、大体きょうのタイトルみたいな感じなのですよ。
でもね、僕は別に欧米全般のことなんて全然詳しくないっす。ちょっと範囲広すぎやしません?


…てなことばかり言っていても仕方がないので、欧米の文化の知識をたとえ教養レベルででも、できるだけ身につけていきたいなと思っております。
そのために、最近読んだ2冊。


沓掛良彦・横山安由美・訳『アベラールとエロイーズ 愛の往復書簡』岩波書店岩波文庫>/2009


アベラールとエロイーズ 愛の往復書簡 (岩波文庫)

アベラールとエロイーズ 愛の往復書簡 (岩波文庫)


家庭教師だったのが男女の仲になるって、それなんて(ry
「鞭」への現代的な誤読を誘う言及(25ページ)とか、「修道院の食堂の片隅」というインモラルな舞台設定(180ページ)とか、なかなかどうして大変な本です。


一方で、ルカヌスとかユウェナリスとかの、ちょいとマイナーなローマ詩人が引用されているのを見ると、中世における古典文学の位置なんていう問題意識も、いちおう芽生えたりするのでした。


P. コラム・作、尾崎義・訳『北欧神話岩波書店岩波少年文庫>/1955、新版2001


北欧神話 (岩波少年文庫)

北欧神話 (岩波少年文庫)


それに言及したがるのは中二病の典型的な症状の1つらしいんですが、しかしギリシアローマ神話だけやってるんじゃイカんでしょ、ということで少しは知りたい北欧神話。…と思ったら、いきなり「神々のたそがれ」来ちゃったよ!


解説に「ギリシャ神話が田園牧歌風で優美であるのに比べ、北欧神話はなんと荒々しく悲劇的であることでしょう」(310、311ページ)とあるのですが、うーん、まあギリシア神話では確かにオリュンポスの神々が全滅するような、特撮ヒーローモノのひどいテコ入れみたいな事態は起こらないわけですが、しかし田園牧歌風のイメージがあるのは、まさにその牧歌を生み出した時代以降の文学の仕業のせいであって、必ずしも神話そのものの本質のためではないんじゃないかという気がしたりもします。


むしろ牧歌が書かれると言うことが、“神話のたそがれ”なのかもしれませんけれども、まあ牧歌にまつわることについては、今度また書くかもしれないので、そのときに。